top of page
  • Twitter Social Icon
  • Facebook Social Icon

集団心理は変えられない

  • 三木崇稔(みき たかとし)
  • 2018年12月16日
  • 読了時間: 5分

皆さん、こんにちは!

デーム・コーチングオフィスの三木崇稔(みき たかとし)です。


僕がとあるファストフード店で働いていた時の話です。そこで、僕がとある女性クルーの愚痴を聞いていました。



愚痴の内容を簡単に言うと、女性クルーの中で派閥みたいのができていて、その派閥争いに巻き込まれてとても面倒臭いといったものでした。


男性クルーは僕を含めて4名、派閥ができるほどの人数がいなかったので、僕には無縁の話だったのですが、女性クルーの間では、「どの派閥に所属しているのか?」、言葉には直接言われる時もあれば、無言の圧力みたいなものを感じることが日頃あったようです。


同調圧力、集団行動、場の空気など人は群衆の中に身を置くと、時として自分の意思とは違う結論や選択を下すことがあります。こういった心理を集団心理や群集心理と言います。

特に、集団心理は日本人に強く表れがちだと言われています。


ただ集団心理が強く表れるからこそ、日本人は集団活動や集団競技などが他の国よりもスムーズに行えるというメリットもあるのですが、逆に自分の言いたいことを言えず、自分の心の奥底に押し込めてしまうというデメリットもあるのです。


そして、集団心理に抗う事、逆らう事はとても勇気が必要です。なぜなら、集団心理に従わないと、その集団から除け者扱いを受ける可能性がかなり高いからです。



今回の場合、なぜこの女性クルーの人が面倒だと感じていながらも、派閥争いに巻き込まれることをきっぱりと断ることができなかったのは、職場の中で除け者扱いをされ、孤立になることがとても怖かったからだと僕は考えています。


日本において、孤独であること、孤立していることは悪いことであるという考えが多くの人の中に浸透しています。特に、学生時代の時はそのことが顕著にみられます。


例えば、昼休みに一人でお弁当を食べている人がいると、その人は友達がいない寂しい人というレッテルが貼られます。仮に、周りの人にそうは思われなくても、自分の中で他人からそんな風に思われるのではないかという不安や恐怖を感じて、自ら自分に似たようなレッテル張ってしまうということもあるのです。


ただ、そういった集団心理に屈し、本心に蓋をして人に合わせて生きる場合も、集団心理に従わず、孤立してしまった場合も、最終的には心は傷つくと僕は思うのです。だからどうせ傷つくなら、たとえ孤立してしまったとしても、自分の本心に従って生きていく方が良いと断言します。


島田洋七さんの小説「佐賀のがばいばあちゃん」の中にこんな言葉があります。


「2人、3人に嫌われても、あと地球には60億人いるよ」


現在では60億人から70億人へと人は増えています。

だから、今目の前にいる人に嫌われたとしてもその人の後ろにはあと70億人がいると考えれば、どうってことないように思います。


だったら、自分を騙し、一緒にいて辛くなるような人と一緒にいるより、その一時は辛い思いをしたとしても、自分らしく振舞い、ありのままの自分を受け入れてくれる人を探した方がかなり建設的です。



けれど、職場の人間関係で、その人と険悪な関係になると日々の業務に差し支えることになる。最悪の場合、仕事を辞めなければならなくなるかもしれない。そんな考えがよぎり、自分らしく生きることができないということもあるでしょう。


生活を送るには、必ずお金が必要ですからね。先程の女性クルーの方もおそらくこの考えが少なからずあったように思います。


このように世の中には、切ろうと思っても切れない人間関係というものがあることは否定できません。たとえば家族関係が一番の例ではないでしょうか。他にも、生活のために続けていかなければならない仕事場での人間関係なども考えられます。


しかし、だからといって、自分を殺し、相手に合わせて生きていくことは決して正しいとは言えないでしょう。

では、切ろうと思っても切れない人間関係の中で自分らしく生きるためにはどうすればいいのでしょうか?


答えはとてもシンプルです。

経済的にも社会的にも精神的にも自立すればいいだけです。



もっとも、言うのは簡単ですが、実行するのはなかなか難しいことであるとは思います。一例として、たとえば経済的に自立するとしても、自営業をしている人はともかく、会社や団体などの何らかの組織に所属している人は、ほとんどの場合、その組織に経済的依存をしていることになります。


なぜなら、ほとんどの組織は、それぞれが役割分担をし、それぞれがそれぞれの役割を全うすることで、利益を生み出す共同作業だからです。共同関係もある種の依存関係です。したがって、自分一人で利益を生み出しているとは言えないでしょう。


そのため、会社勤めをしている人がいきなり会社の力を借りず、自分一人の力で稼ぐことができるかと言われて、すぐに稼げるようになれる人はそれほど多くはないと思います。


何事にも順序というのがあります。その順序を飛ばして、何かを修めることはまず不可能でしょう。例えるなら、高さ10mの壁を何の装備もなしに登るようなものです。


だから僕たちは、できることをきちんとやる、これ以外に道はありません。いきなり、何もかもを変えようとしたら、何もかも上手くいかなくなります。世の中には、変えられないものもあるのです。自分に変えられることだけに注目して生きていくこと、これも一種の自立であると僕は思います。


「今の自分にできることは何か?」

「今の自分に変えられるものは何か?」


そのことに気づくことができれば、今抱えている問題や課題には必ず現状を打破することができるポイントがあることに気づくことができるはずです。変えられないものに、縛られず、変えることができるものに注視し、自分にとって良いものに変化させていく、これも自分らしい人生を生きるためのポイントであると僕は思います。

Comments


  • Grey Twitter Icon
  • Grey Facebook Icon

©copyright (c)2019デーム・コーチングオフィス all rights reserved.

bottom of page