習慣づけの時に意識する3つのポイント
- 三木崇稔(みき たかとし)
- 2019年1月4日
- 読了時間: 5分
皆さん、こんにちは!
デームコーチングオフィスの三木崇稔(みき たかとし)です。
クリスマスも終わり、今年も残すところあとわずかとなってきました。
この時期と言えば大掃除。新年を清々しい気持ちで迎えるとためにとても大切なことですね。
部屋はそこに住む人の心表すとも言われ、部屋が整理整頓されている人ほど心が整っており、逆に部屋が散らかっていると心もとても乱れていると主張する人もいます。
僕はこの主張に対し、あながち間違ってはいないなと感じています。
人間関係の相談を受けてはいますが、さすがに他人の心の様子は見ただけでは判別できないので、あくまでも僕自身の部屋と心の状態を比較した主観的な感想ではありますが、本当に部屋の状態と心の状態はリンクしているとそう感じています。
だからこそ、日本の慣習として、大みそかの大掃除というものが長々と受け継がれてきたのでしょう。それに、最近では大みそか以外にも要らないものを処分する断捨離や必要最低限のものしか持たないミニマリストと呼ばれる人も出てきているのだと思います。
ただ、確かに部屋を掃除することで、実際に心がスッキリしたり、清々しい気持ちになったりなどの心の整理も行うことが出来ると僕も考えています。しかし、ただ年末など一時期だけ部屋を掃除するだけでは、いずれは元の部屋の状態に戻ってしまう場合が多いように思います。僕自身がそうでした。
やはり、何事も習慣づけが必要だと思います。
というわけで、今回は習慣についてお伝えします。

チャールズ・デュヒッグは著書「The Power of Habit(習慣の力)」で習慣が生まれる過程について、次のように語っています。
「きっかけとルーチン(日常的動作)と報酬が結びつき、その後、欲求が生まれてループを作動させる」
デュヒッグはこれを習慣の3段階ループと呼びました。
例えば、僕の習慣を例に挙げると、僕は重度のゲーム中毒だったので、自由な時間、暇な時間が出来ると必ずと言ってもいいほどゲームをしていました。
ゲームはかなりたくさんの種類がありますが、ほとんどすべてのゲームには明確な目標があり、プレイヤーはその目標を達成するために懸命にプレイします。その結果、その目標を達成するととても充実した気持ち、いわゆる達成感を感じるのです。僕もその達成感を感じるためにゲームをしていたと感じています。
この場合、きっかけは“自由時間が出来ること”、ルーチンは“ゲームをすること”、報酬は“達成感”となります。僕以外のゲームをする人もこういった習慣が出来上がっているからこそ、習慣的にゲームをしているのだと考えています。それこそ、ゲーム業界は消費者にゲームではなく、この習慣を販売しているとさえ言っても過言ではありません。
このように、僕たちが習慣的に行っている行動は、①きっかけ、②ルーチン、③報酬の3段階の行動から成り立っていて、3つ目の報酬を得たいという欲求を満たすためにルーチンワーク(日常作業)となっているのです。
そして恐ろしいことに、一度見についてしまった習慣は脳の構造内に刻み付けられているので、完全に消すことはできないのです。要するに、喫煙や飲酒など後になって自分が悪い習慣だと思うものであっても、その習慣は完全に消すことができないということです。
では、悪い習慣を改善することは諦めるしかないのかというと、そうではありません。解決策としては、新しいルーチンをつくり、意識的に習慣のループを制御して、悪い習慣の優先順位を下げる方法があります。

ポイントは、新しい“習慣”を作るのではなく、新しい“ルーチン”を作るということ。
要するに、きっかけと報酬は変えてはいけないという点です。
もっとも、変えてはいけないのではなく、変えることが出来ないと行った方が正確で、先程もお伝えしたように、人は既に身につけた習慣を完全に消すことができません。もっと具体的に言うなら、既に習慣化している行動のきっかけを人は感じると、脳が習慣的に得ている報酬を無意識的に求めてしまうのです。依存症がこの典型的な例です。
なので、何か変えたい習慣があったり、新しい習慣を身につけたい場合、既に身についてしまっている習慣を基に考える必要があり、その習慣のきっかけが何なのか?報酬が何か?を明確にすることを明らかにし、そのきっかけと報酬が一本に結び付く、新たなルーチンを考えることが重要なのです。
僕の場合、きっかけが“自由時間が出来ること”で、報酬が“達成感”です。もし、最初にお話ししたような、日常的な部屋の掃除を習慣化させたい場合、僕が考えなければならないのは、この2つの要素を結びつける掃除方法を考える必要があります。
例えば、きっかけである自由時間は通常時は自然とできるものですが、忙しい時などは最低でも一時間は空き時間を作るなどの工夫をすれば良いと思います。
そして、報酬である達成感は、掃除時間を計測し、日々の掃除時間の更新を目指すタイムアタックの要素を組み込んだり、より効率的で見栄えの良い部屋を目指したりなどの達成感を感じる工夫をすると良いかもしれません。
ただ、一つ言えることは、何事も実際にやってみないと何が良いのかは正確に言えません。何故なら、本当にそういった工夫が実際に達成感を感じられるものかどうかはやってみないと分からないからです。
僕も現在意識的に部屋の掃除は行っていますが、どれが達成感を感じるものなのかは、現在試行錯誤中です。今のところ一番良いのは以下に部屋に空間を持たせるかで、必要なもの以外、見えない収納スペースにしまうことを目標としています。それでも、仕事上参考資料や参考文献などを読み漁っている内に資料や本が机のそばに山積みになってしまうことが結構あります。
ともかく、習慣化するために必要なのは、意識することだと僕は感じています。
ポイントとして、きっかけが何か?報酬が何か?を考えることと、習慣づけようと決意することが大切だと思います。
継続は力なり、始めはかなりしんどいと思いますが、後々その努力は大きな報酬として自分の力となってくれることでしょう。

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