お金も大切だけれど・・・。
- 三木崇稔(みき たかとし)
- 2019年9月12日
- 読了時間: 3分
皆さん、こんにちは!
デームコーチングオフィスの三木崇稔(みき たかとし)です。
僕の大学での専攻は、経済学部だったのですが、大学中数多に学んできた経済の学びの中で常日頃頭の片隅にある経済用語があります。その経済用語は何かというと、「機会費用(opportunity cost)」というものです。
「機会費用」とは、簡単に言うとある選択をすることによって得られなくなったものの価値のことで、例を使って説明すると、地方から東京へと向かう時に、飛行機を使って向かうかバスを使って向かうかという2つの選択があったとします。飛行機で向かうと2万円かかるのですが、1時間で東京に向かうことが出来ます。一方、バスで向かうと費用は5千円で済むのですが、東京に着くまでおよそ6~7時間かかるとします。
金銭的な目線だけで見れば、バスで向かった方が1万5千円安く済み、節約できると考えられるのですが、時間的な目線で見ると、バスで向かうとおよそ5時間から6時間、飛行機で向かうより余計に時間を失ってしまうと考えられるのです。
もし、この5~6時間を別のこと、例えば東京で仕事をする時間にあてていたら、その5~6時間分の給与を得ることが出来ますね。2019年9月12日現在、全国の最低賃金の平均がおよそ900円なので、その基準で考えると大体4500円から5400円くらい稼げます。この場合の機会費用というのがこの4500円から5400円となり、バスで東京へ向かう費用5千円にこの機会費用がプラスされると実質の差額は、
(20000+900)-(5000+4500)=11400
(20000+900)-(5000+5400)=10500
となり、10,500円~11,400円お得になると経済学的には考えるのです。
まだこれでもバスで行く方が安く済むと考えられるのですが、その時給額が上がれば上がる程、その差額が少なくなっていき、もし仮に時給に換算すると3千円を超える仕事内容になると飛行機で向かうのと差がなくなります。
そして、これは別に仕事で東京に向かう以外にも言えることで、これも経済用語なのですが、効用(モノやサービスを得ることで消費者が感じる満足感)といったお金には換算することが出来ない価値というものがあり、例えば観光目的で東京に行くとしたら、飛行機で東京へ向かったらバスで東京へ向かうより5~6時間多く東京観光を楽しむことが出来ると考えることが出来るのです。
時は金なり、ということわざもあるように、時間と言うのはお金と違い、一度消費してしまったら、取り返すことが出来ません。なので、上記の例のように、たとえバスで向かった方が金銭的に安く済む場合であっても、個人的にはたった1万円程度と感じてしまいます。何故なら僕たちはたとえ1億円だろうが1兆円だろうがどれだけお金を積もうとも、その時失った5~6時間という時間を購入することが出来ませんから。
勿論、僕たちはお金がなければ生きていけないし、欲しいものを得る為にもお金が必要なので、よりたくさんのお金を得ようとすることは良いことです。けれど、お金を得ることばかりに目を向けるのはどうなのかと僕は思います。
なので、時には金銭的にはどうなのかという価値観から離れ、多少お金がかかったとしても、より多くの効用を得られる選択をすることも重要ではないかと僕は常日頃感じています。

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